新年度が始まって早や2カ月がたちましたが、キャンパス内も青葉の美しい季節を迎え、学生の皆さんにとっては、いろいろな行事が一段落して学業に専念できる時期となりました。
3月11日に東日本大震災が発生し、地震・津波・原発事故の3重苦となる甚大な被害がもたらされました。亡くなられた皆さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。また、被災された多くの皆さまには、心身ともに早く元気になられるようお祈りするとともに、一日も早い復興を願ってやみません。私たちも自分たちのできることをそれぞれ考えて、被災地の復興のために、そして日本の元気を取り戻すために力を尽くさなければなりません。本学の学生の中にも、ふるさとのご家族が被災され、大変な中で学業を続けている方もあります。困難を乗り越えて頑張ってほしいと願う一方、できる限りの応援をしていきたいと思います。
本学も卒業式、卒業記念謝恩パーティの中止を余儀なくされましたが、卒業生の皆さんにとっては、一度しかない晴れ舞台でしたのに、本当に残念なことでした。それぞれ「仕方がなかった」とご理解くださって、ありがたく思います。卒業生には、是非学校に遊びに来てその後の様子を聞かせていただきたいと思います。教職員一同お待ちしております。
入学式は予定通り4月4日に実施され、新年度がスタートしました。毎年4月に行われるフレッシュマンセミナ-は、千葉県房総方面一泊研修を取りやめ、学内での研修に切り替え実施いたしました。はじめに伊藤記念ホールにおいて、全体研修として、2年間で身につけてほしい能力(特にどの学科専攻でも必要な能力)について、学長より話をしました。短期大学の卒業生が、社会から求められている能力とは何か、就職後2~3年たって必要となる能力とは何か、学生生活の注意点などについて説明いたしました。
そのあと、各科、専攻に分かれて、それぞれにふさわしい内容で研修を行いました。
ここで、これからの学びに対する姿勢、学生としてどうあるべきかを感じ取った学生が多かったことを大変うれしく思いました。
午後から、体験型研修「自己の探究プログラム」を取り入れ実施しましたが、「自分を知ること」「コミュニケーション能力の向上」「仲間づくり」「チームワーク力の向上」など学生の満足度は極めて高かったようです。2日目は劇団四季の「マンマ・ミーア」を鑑賞。その迫力、表現力の素晴らしさに感動したと、多くの学生がアンケートに回答していました。この研修を通して、人とのかかわりの大切さ、一人ではなくみんなと一緒に問題を解決できることの素晴らしさを感じ、これからの2年間、クラスのみんなとたくさんのことを学んでいきたいと意思表明する学生も多く、充実した研修であったことが分かります。
一方2年生は、生活文化専攻は台湾へ、こども発達専攻は関西方面へ、ヘルスケア栄養学科は沖縄へ、3泊4日の研修旅行に出かけました。それぞれ研修目的があっての旅行先であり、見学・研修場所でありましたが、所期の目的を果たし、有意義な旅行になったようです。生活文化専攻では、現地の大学生との国際交流、こども発達ではユニークな保育理念を掲げる保育園での子どもたちとの触れ合い、ヘルスケア栄養では長寿の国、沖縄の食材や料理講習、現地の方たちとの触れ合いなど、その収穫は大きかったのでしょう。
5月の半ばには、市川市のスポーツセンターで体育祭が行われました。今年は例年以上に学生会が一致団結し、主体性をもって企画・実行したもので、色とりどりのチーム色のTシャツが体育館中に乱舞し、学生たちの若さがほとばしり出るような迫力とすがすがしさが満ちあふれていて、楽しく真面目にプレイをする学生たちに感動さえ覚えました。教室で見せる顔とは一味違う皆さんでしたね。
これから梅雨期に入り、暑い夏がやってきます。夏の電力不足が心配されますが、各大学15%の削減が求められています。天気の良い日は廊下・階段・トイレなどの照明はしない、小人数のときは、教室の半分のみの照明とするなど工夫していかなければなりません。皆さんにお願いしたいことは、気候・気温に適した服装、着脱可能な調節できる服装で学校にいらしてほしい、クールビズ、ウォームビズを心がけてほしいということです。学校としては、冷房は28℃以上、暖房は19℃以下に設定する予定ですので、ご協力いただきたいと思います。そして私たちもこの大震災の教訓から、飽食の時代、甘えの構造などと言われてきた過去とは決別して、厳しい日本の現状に、『耐えること』『我慢すること』も学んでほしいと思います。
短大としても、8月の試験、補講はできるだけ減らし、7月中に授業・試験が終わるように調整中です。シラバスの予定が少し変更されるかもしれませんが、節電対策の一つとしてご理解いただきたいと思います。